荻窪の散歩者

屋根裏を散歩してみたいという、

小説じみた願望を抱きながら、

金田一耕助シリーズばかりずっと観ていた日。

横溝正史江戸川乱歩の思考回路は、

色鮮やかな万華鏡のように、また、

人体模型のすじが複雑に絡まったみたいに、

常にぐるぐる回転しているのだろうか、と考える。

 

夜になると、散歩をしだす癖がついてしまった。

さて夜だ! 人の帰宅時間が自分の行動開始時間。

本日は、荻窪邪宗門まで行く。

手塚治虫の「ブッダ」が置いてあったので、

久しぶりに読む。

ブッダ」は小学生の時に読んで衝撃を受けた。

その衝撃から、生きるってどれだけ大変なんだろうか、

とか、生きることへの虚無感を抱いてしまい、

それから「ブッダ」を読むのが恐かった。

邪宗門ブッダ、アイスコーヒー、柱時計の音、

時間を忘れそうな空間だ。

 

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神保町の古本屋で購入。

ちまきおじさんの、表紙のインパクトよ。

タイトルの文字のバランスがいいよ。