カルト、という言葉だけをみると人の名のようでもあり、
お菓子の名のようでもあり、響きが好きな言葉でもあるが
カルト映画の「ゼイリブ」を観て来た。
80年代に公開されていたとは信じられないくらい、
今の時代にぴったりであり、今のこの世を予言していたのだろうかという
疑問は勿論大袈裟かもしれないが、そのくらい、今だからこそ、
観たい映画だ。
映画を観たあと、街を徘徊。
この風景も、映画のロケシーンのように感じ、好ましい。
お酒呑めないくせに、バーとか行き、雰囲気を楽しむ。
店内はデビットリンチの映画の世界を思い出させるような赤い内装で、
すぐに、心にずどん、はい、たいそう、ぐっと気に入った。
トムウェイツのレコードが流れており、
最高のしゃがれ声が店内に響き渡り、呑んでるのがお酒じゃなくて
申し訳ないのだけど、ゼイリブの映画とトムウェイツに、
乾杯と心で叫び、エア雄叫び状態。
ゼイリブの内容を反芻し、もし、自分の姿を映画の中にでてくる
サングラスを通して他人がみた場合、
果たして人間の姿のままであろうか、なんてことを
考えてみたが、人間のままに決まっているではないか、と、
得意げに宣言する。
そして、赤い空間に吸い込まれていく心地よさに酔う、完璧だ。