プリン
中野でプリン。濃厚なプリン。
プリンとカラメルソースが
遠距離恋愛の男女が久しぶりに出会った時くらいの密着感で
からまる溶け合う合体しあう。
カラメルソースは絡めるソースと書くだけありますな。
食べ終わった後は、胃の粘膜が糖分のみで覆われたかのような錯覚を味わう。
もう当分甘いものはいらない、と、この時は思うのだけど、
明日になれば再びきっと糖分祭りじゃい。
パリジェンヌ様が通勤で使っているらしいサングラスを借りて、
サングラスをかける、すると、なんか、マダムになった気がする。
サングラスをかけたまま、プリンをみると、なんか、淫美だな。
何故か、セピア色の映画に出てくる女性の身体を連想する故。
綺麗なプリンが、すこしづつ崩れゆき、
崩れたプリンの断片がソースの中で細かく散る、
そして、生クリームもところどころ溶け出している様。
この様を、もし鴨長明がみたら、なんと歌いますかね。
美しきプリンが果てる様よ、プリンで学ぶ、無情感。
中野で新しい店を開拓しようと、本日は友達と誓うのであった。